人間の皮を被った父

今日は父親のこと。

我が父ながら本物のクズだった。

 

母が毒親になってしまった一因…

いやほとんどの原因は父にあったと言っても過言ではない。

 

母は若くして結婚、出産をした。

当時では珍しくないのだろうけど、大学にも行かず、就職もせず、父と大恋愛の末、結婚。

 

父と母はご近所さんで、家族ぐるみの付き合いをしていたらしい。

父は、本性を包み隠して好青年を演じるのが驚くほど上手い人だったから、祖母(母の母)もこの結婚を手放しで喜んだそう。

 

母にとっては父という世界が全てだったんだろうな。依存心が強くなるのも当然だったのかもしれない。

 

私には4つ離れた姉がいる。

姉が生まれてからしばらくは平凡だけど幸せな結婚生活を送っていたらしい。

父が人でなくなったのは私が誕生する少し前からだった。

 

新入社員の女性を本気で愛し、母に突然離婚を突きつけたのだ。

泣きながら離婚を迫ったらしい。

 

母は、ショックから色が見えなくなった。

セピア色の世界で正気を失いながら生きた。

姉と生まれたての私を連れて入水自殺を試みたらしいが、偶然見回りの警察官に止められ、自殺は未遂に終わった。

 

自分たちの意思ではないところで、姉と私は短い生涯を終えていたかもしれない。

 

その後も、度重なる不倫に横領未遂。

追い込まれた父は、遺書を残して踏切に飛び込もうとしたらしいが、もちろん死ぬ気など微塵もなかったであろう。

予想通り、自殺は失敗に終わった。

 

若い頃は、草刈正雄さんを彷彿とさせる爽やかで優しげなイケメンだった父は、自己愛も強かった。そんな人間が自殺などできるわけない。

 

私が成人するまで、彼のクズ人生は続いて行くのだが、経済力のない母は離婚して私たちを育てる勇気もなく、結局離婚をすることはなかった。

 

立派な毒親だった母

毒親

手をあげたり暴力という形で虐待をする親。

それはもうシンプルに毒親だと思う。

わかりやすく毒親。クズです。

 

私の母は、一切手はあげない。

心をえぐってくるタイプの毒親

 

怒鳴っていたかと思えば、「ママを嫌いにならないで」と泣きつき、すがりついてくる。

泣き落としが通用しないとまた怒り出して、「あんたなんか産むんじゃなかった。冷たい人間だね。あんたはパパにそっくり」とのたまう。

 

父に関してはまた別記事で記述したいと思いますが、これまた相当な毒親

 

だけど、こんな母を毒親だと気付いたのは大人になってからでした。

私がダメな人間だから、母を怒らせてしまうのだとずっと思ってきたから。

 

母はずるい人間でした。

暴言を吐き、子供を罵倒する反面、とても愛情深く、まるで子供のような澄んだ視点で物事を捉えたりもする人間だった。

 

自己中で、子供への依存度が半端ではなくて、支配的で、ヒステリック。

だけど、素直で甘えん坊で子供のような憎めない人。

 

わかりやすく毒親であったらどんなに楽だったか…と正直思ったこともある。

 

子供への依存が激しくて、結婚してからも姉と私に毎日電話をしてきた母親。

 

今はもう電話は鳴らない。

これから先もずっと。